そうだ、 CW Decoderを作ろう! (1) CW Decoderを作ろう!

コンテストに必須!  もっとCWが楽しくなる!
安くて、高性能、小型のCW Decoderを作ってみよう!

(この記事は、20256月に船橋市アマチュア無線クラブ(JJ1YNA)の月例会で実施した、CW Decoderの製作講習会の内容に加筆修正したものです。なお、本機の表記は「CW Decoder」とし、一般のデコーダは「CW デコーダ」または単に「デコーダ」と表記します。)



そうだ、CWデコーダを作ろう!

CW
デコーダはなぜ必要?

CW10W以下の小電力でも遠くまで飛んで交信できるので楽しいですね!

またCWの交信スタイルはさまざまで、599BKだけの人、QTH、オペレータ名、天候、リグやアンテナなど、いろいろな情報交換をする人などがいらっしゃいます。またコンテストでは、非常に速い速度の局とも交信をする必要があります。
でも、うっかり名前を聞き落とした、QTHが分からなかった(JCC/JCGではなかった)時などに、AGN?とはなかなか聞きづらいものです。(CW初心者の私がそうです。)
そんな時に使うと助かるのがCWデコーダです。

つまりCWデコーダはCW初心者の強い味方。でも、こんな悩みがありました。

従来の簡易型CWデコーダは、

1) スピーカの音をマイクで拾うタイプは設置が簡単ですが、スピーカの音質や周囲のノイズに影響され、モールス信号の練習には良いものの、実際の受信信号ではデコード率が低い (実用的ではない)

2) マイク感度の調整などを半固定抵抗で設定するものが多い。画面も小さい。

3) フィルタの周波数は()固定なので、設定された周波数に受信音を合わせる必要がある (少しずらして呼んでくる局はデコードできない)

一方でPC版は、

1) 性能は良いが毎回立ち上げる必要がある。キーボードやボタンから送信もできるが、画面も占有するのでログソフトやブラウザと重なる

2) デコード率を上げるためには、デコーダの画面で音量調整(マウス操作)が必要。
(
人間が聞く音量とは別にPCソフトの音量調節をする手間がかかる)

3) PC版なので、移動運用では使いづらい

といった点が悩みでした。

卓上タイプで高性能・便利なCW Decoderを作ってみました!

そこで今回、RP2350という安くて高性能なマイコンを使って、PC版に匹敵する性能のCWデコーダを作ってみました。

本機の特徴


1) ノイズに強い=高いデコード率を実現

スピーカ(ヘッドホン端子)に直結。またオーディオ・スペクトラム方式(FFT方式)の採用により、目的周波数だけを選別してデコードしているので、ノイズに強い。そして、高いデコード率を実現している。

2) フィルタの周波数に合わせる必要が無い

解析周波数範囲 (300Hz900Hz)内で一番強いシグナルをデコードするので、フィルタの周波数に合わせる必要が無い (ずらして呼ばれても問題なし)

3) 音量調節が簡単

スピーカ(ヘッドホン)出力を分岐して入力するので、リグの音量調節だけで良い。(デコーダ用に別に音量調節する必要が無い。人間が聞きやすい音量でデコード率が上がる設定)

4) コンパクトなサイズ

机の上でも、移動運用でも使いやすい

5) 操作性・視認性が良い

2.8インチのカラーTFT液晶(タッチパネル付き)を採用


6) 安価 (従来機と比較して)

という特徴があります。

 

主な仕様は表1になります。

 
項  目
仕  様
MCU
Raspberry Pi Pico2 (RP2350)
ディスプレイ
2.8インチカラーTFT (タッチパネル付き)
(20文字x 7行の全画面表示とグラフ表示画面)
デコード
欧文/和文(自動または画面タッチによる手動切換え) 
速度
~50WPM (自動追従 WPM表示あり)
音声信号処理方式
FFT方式 (256回/秒)
サンプリング周期
390μSec(2560sample/秒)
分析周波数範囲
300Hz-900Hz (解像度 20Hz幅)
電源
USB電源またはDC電源(6-12Vを推奨)
その他
スピーカー内蔵、 RTC(電池バックアップ)内蔵

CW_Decoderの設置方法

設置方法は、リグとヘッドフォン(スピーカ)の途中に入れるだけです。(1)

 (注) リグとCW Decoder, CW Decoderとスピーカ(ヘッドホン)の接続は、ノイズが乗らないように注意してください。(長すぎる配線はNG)

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